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賃貸借契約における連帯保証人の義務

 ライター:研修インストラクター 和田 俊信(新大阪支部)

 知り合いの娘さんがマンションを借りる事になりました。賃貸借契約書の中に、連帯保証人の署名押印欄があり、不動産屋さんからは親が署名押印をするように言われました。連帯保証人になると何か困る事はありますか?(100字)

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 連帯保証人とは、主たる債務者である借主の債務を保証する人の事です。 例えば借主が家賃を滞納した場合や、退去時に原状回復義務が発生するような損耗(設備の破損等)をしてしまった際、本来債務を負担すべき借主が支払わない時に、借主に代わって滞納した家賃や原状回復費用を支払う義務があります。

 ちなみに「連帯」保証と「(普通の)保証」との違いは、

①催告の抗弁権が連帯保証にはありません。
これは債権者(貸主)から支払いの請求を受けた時に、「まずは主たる債務者(借主)に請求してください。」と言う権利が連帯保証にはないという事です。裏返すと、貸主は家賃の滞納等があった場合、いきなり連帯保証人に請求することができます。

②検索の抗弁権が連帯保証にはありません。
これは債権者(貸主)から支払いの請求を受けた時に、「まずは主たる債務者(借主)の財産から差し押さえて欲しい」と言う権利が連帯保証にはないという事です。裏返すと、貸主は家賃の滞納等があった場合、いきなり連帯保証人に支払わせることができます。

③分別の利益が連帯保証にはありません。
一つの債務(例えば家賃滞納)について保証人が複数いる場合、各保証人は貸主に対して保証人の頭数で割った分のみ債務を負担することになります。これを分別の利益といいますが、連帯保証ではこの分別の利益がないので、連帯保証人は債務全額について負うことになります。

 貸主にとって、借主が家賃等の支払いをしない事が賃貸経営上のリスクですので、これらのリスクを回避するために、賃貸借契約を結ぶとき、(普通)保証人ではなく連帯保証人をつけるように求められます。また近年では連帯保証人をつける代わりに、賃貸保証会社の賃貸保証委託契約に加入する事が必須条件の物件もあります。(賃貸保証会社については別記事をご覧ください。)

 連帯保証人はとても責任が重いので、誰でも簡単になれるというわけではありません。当然借主の債務に対して十分な支払い能力が求められます。また両親や兄弟姉妹など、親族に依頼されるのが一般的です。よって貸主の入居審査の際、連帯保証人になる予定の人に安定した収入がなかった場合、仮に親族であっても貸主側からの要求で連帯保証人になれない場合もあります。

 連帯保証契約は賃貸借契約とは別個の契約と位置付けられており、貸主と連帯保証人との間で結ばれる契約です。連帯保証契約は書面又は電磁的記録により行われます。(口頭での約束では成立しません。)賃貸借契約とは別個の契約と位置付けられているので、借主が家賃滞納を続けていたとしても、連帯保証人の意思で賃貸借契約を解約することはできません。(賃貸借契約の当事者は貸主と借主であり、連帯保証人は当事者ではないからです。)もし借主が借金を抱えて自己破産をした場合や部屋の中に家具一式を残して失踪した場合も、連帯保証人は滞納家賃や残置物撤去や原状回復費用を支払わなければなりません。ただし、賃貸借契約における連帯保証には極度額という負担額の上限が定められており、これを超えて負担を強いられることはありません。なお、極度額の定めのない連帯保証は無効です。もっとも、極度額による負担額の上限があるとしても、連帯保証人はトラブルも多いですので、知人や他人の連帯保証人になる場合は十分に注意が必要です。

 近年の賃貸物件では、これらのトラブルを回避する目的で、賃貸保証会社を利用することにより、連帯保証人が不要な物件も増えております。もし自分が連帯保証人になりたくない場合、借主にこれらの物件を検討してもらうように促してみましょう。

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