不動産取引に関する知識

「不動産広告の見方」

2015年4月30日

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 こんにちは!今回はマイホームを買うために最近不動産広告をこまめにチェックするようになったAさんからの不動産広告の見方についての相談です。

 

 多くの人にとって家を買うのは一生に一度の大仕事です。
 そのため、消費者が誤解や判断ミスをするようなことがないよう、不動産広告には様々なルールや規制が設けられています。

 

 たしかに不動産広告を見ていると、同じような形式の広告が多いような気がします。

 

 不動産の広告は、「宅地建物取引業法(以下、「宅建業法」という。)」、「不当景品類及び不当表示防止法」で誇大広告などの不当表示が禁止されてます。
 また、不動産業界の自主ルールである「不動産の表示に関する公正競争規約(以下、「表示規約」という。)」で広告表示の仕方や基準などが定められています。
 「宅地建物取引業法」に違反した宅建業者には、場合によっては業務停止など非常に厳しい処分があります。

 

 具体的にはどういう事が不当表示にあたるんですか?

 

 例えば誇大広告。チラシに次のような言葉を入れる時は客観的な根拠がある場合を除き禁止されています。

1. 完全、完ぺき、絶対など
  (全く欠けるところがないことを意味する用語)

2. 日本一、抜群、当社だけなど
  (他社、他社の物件より優位に立つことを意味する用語)

3. 特選、厳選など
  (一定の基準で不動産が選別されたことを意味する用語)

4. 最高、最高級など
  (最上級を意味する用語)

5. 格安、堀出、土地値など
  (価格が著しく安いという印象を与える用語)

6. 完売など
  (著しく人気が高く、売行きがよいことを意味する用語)

 

 「特選」とか「格安」などは他の業界のチラシでは普通に使われていたりしますよね?不動産広告では禁止されているなんて知りませんでした。

 

 宅建業法や表示規約では、書いてはいけないことだけではなく、書かなければいけないことも定められています。
 不動産広告を正しく読みとるポイントについて、公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会のホームページで詳しく解説されていますので、ご参考までに閲覧することをお勧めします。
 ここでは、不動産広告を見る際に特に注意する点をいくつか説明します。

 

 不動産広告に細かいルールがあるとは知りませんでした。
 そう言えば宅建業者の免許番号などは必ず書かれていますよね。

 

 そうです。広告主である宅建業者の商号や免許番号ははっきり明示する必要があります。
 時々電柱などに担当者の名前と携帯番号だけが載っている手書き風のチラシが貼り付けられているのを見ますが、あれは必要な情報が抜け落ちている違反広告の代表例です。トラブルも多いので絶対に電話をしてはいけません。

 

 なるほど、担当者の携帯番号しか書かれてなくて怪しいと思っていました。

 

 交通の利便性に関する表記にも注意が必要です。
 不動産広告に記載されている駅からの徒歩所要時間は80メートルを1分で計算します。信号待ちや坂道か平地かなどは考慮されません。
 そのため、広告では徒歩10分と書いているのに実際に歩くともっと時間が掛かるという事があるので注意してください。実際に自分の足で直接歩いてみるのが良いと思います。

 

 駅から歩くと広告に書いてる時間より長く掛かったのはそういうことなんですね。
 そう言えば、地図サイトに住所を入力したら出なかったことがありました。

 

 それはもしかして地番と住居表示を間違えているのかもしれません。 不動産の所在地の表し方は、登記地番と住居表示の二つがあります。
 地図サイトなどで使うのは、一般的に住所と言われている住居表示のことです。
 しかし、不動産の契約などで使われるのは法務局で登記する時に使われる登記地番です。
 その辺りがごちゃまぜになっていてわかりにくいことがあるので、現地に行く時は地図サイトなどで確認をして、もしわからなければ物件を紹介してくれた宅建業者に連絡して住居表示を教えてもらうようにしてください。

 

 なるほど、住所の表記が二種類あるなんて知りませんでした。それがわかっていればもう混乱することが無さそうです。

 

 次は建物の話をしましょう。
 よくトラブルになるのは「新築」の表記です。
 広告で「新築」と表記されるのは建築後1年未満で、一度も入居者がいない場合だけです。
 1年以上売れ残っている物件を新築と表記してトラブルになった事例もありますので、いつ建てられたかの確認をするようにしてください。

 

 価格の表記についてもトラブルが多いと聞きました。

 

 新築マンションの分譲などの広告だと、部屋によって価格が違う事があります。
 10戸以上の分譲の場合は一番安い価格と一番高い価格、それと一番多い価格帯(最多価格帯)とその戸数が表記されます。

(例)

 価格/2,650万円~3,390万円

 最多価格帯/2,900万円台(28戸)

 また、借地の場合は地代など、購入にかかる費用や条件は全て表記されなければなりません。

 

 総額より月々のローン返済金額を大きく書いたチラシを見たことがありますが、そういう表記でも良いのですか?

 

 広告に月々の返済金額を記載することは問題ありません。もちろん、購入金額がきちんと記載されていることが条件ですが。
 ローンについて記載する時は、次の1.~4.の事項を明示することになっています。

1. 金融機関名又は種類(都市銀行、地方銀行、信用金庫等)

2. 「提携ローン」か「紹介ローン」の別

3. 融資限度額

4. 借入金の利率および利息を徴する方式(固定金利型、固定金利指定型、変動金利型、上限金利付変動金利型等の種別)または返済例(借入金、返済期間、利率等の返済例に係る前提条件を併記。)

 

 他にも、土地を購入して家を建てようとしたら建築許可が下りなかったというトラブルを聞いたことがあります。

 

 相場と比べて割安な物件は何か理由があると疑った方が良いです。
 例えば、市街化調整区域の土地は原則として家を建てることが出来ません。広告にもその旨を記載することになっています。
 山林や原野などをそのまま販売されている場合も気をつけてください。そこに家を建てることが出来るかどうかは全くわかりませんし、電気や水道などのライフラインも整っていない事が多いです。

 

 土地の接道状況にも十分注意しろと聞きました。

 

 はい、建築基準法では、幅員4メートル以上の道路に、敷地の間口が2メートル以上接していなければならないと定められています。
 この規定に適合していない場合は、建物を建てるときに必要とされる建築確認を受ける事が出来ませんので注意してください。
 広告には「再建築不可」などと記載されていると思います。
 あと多いのはセットバックが必要な土地です。
 土地に接している道路の幅員が4メートル未満の場合、道路の中心線から2メートル後退した部分が道路と敷地の境界とみなされます。
 後退(セットバック)する部分は、道路として取り扱われますから、実際に家を建てることが出来る面積が少なくなります。
 セットバックを要する土地は、広告にその旨が表示され、セットバック部分の面積が概ね10パーセント以上である場合は、その面積も表示することになっています。

 

 建築条件付きという土地の広告をよく見るのですが、これはどういうことですか?

 

 建築条件付き土地とは、契約後一定期間内に土地の売り主、あるいは売り主が指定する建築会社との間で建物の建築請負契約を締結することを条件として売買される土地のことです。
 この場合、建築業者は決まっていて勝手に選ぶことは出来ませんので注意してください。
 広告には建築条件の内容や建築請負契約が締結されなかったときの措置の内容が明示されることになっています。
 なかには建物のプラン例(間取図)を大きく掲載するなどして、新築住宅の広告のように見えるものもありますので注意が必要です。

 

 なるほど、不動産広告ってすごく奥が深いんですね。

 

 そうです。今述べたことはほんの一例にすぎません。
 気に入った物件の広告を見て不明な点がある時は、広告主の宅建業者にきちんと確認するようにしてください。
 それでもまだ不安があるなら大阪宅建協会をはじめとする不動産関連団体の相談窓口に事前にご相談ください。

 

 

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