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博士!この前友人と話していたら、駅前にあるタワーマンションの1室の区分所有2LDKを購入したんだって、もうすぐ居住するらしいんだ! |
なるほど。それは良いことだよね。それぞれひとには考え方や思いがあるだろうから、祝(いわ)ってあげないといけないね。 |
博士、祝うって言ったってこれってまさに不動産投資って言うものじゃないの? |
でも君(きみ)ね、本人が居住するんだろ?それなら立派なタワマン住まいではないのかな?マイホームだよ。 |
じゃぁ博士!そもそも不動産投資ってどういう意味なの? |
不動産投資というものは資金を実際の不動産の購入や賃貸に充てて運用し、収益を得ることをいうんだよ。もっぱら、不動産投資信託(REIT)のような金融商品などもあるんだけれどね。 |
ではその投資というものはいったいどういうものなの? |
投資というものは収益を得る目的で事業に資金を投下することを言うんだ。しかし、投資によって得られる収益はあくまで予想であり、実際にはプラスが得られる場合もあれば逆にマイナスを被る場合もあるわけなんだ。だから予想収益を計算できたとしても、様々なリスクというものを考えておかなければいけないんだ。 |
じゃぁ博士!不動産の場合、そうしたリスクに対応していくためにはどうしたら良いのかなぁ? |
それはね、不動産投資というものは自己責任であるということ、自分の努力次第で運用が変化するわけなんだ。また、リスクというものはある程度、軽減したり回避することも可能となる。もちろんそのためにコストはかかるんだけれども、他人任せにしないで、自分自身で不動産投資に関しての知識を研鑽して努力していくことが非常に重要なこととなってくるんだ。たとえば、立地や築年数、構造や広さ、道路付けや交通の便などの状況がどのように変化していくのかを市場価値とともに認識していくことだよね。 |
そう考えてみたらタワマンは不動産投資のような気がするけど。やっぱり投資ではないのかなぁ? |
日本の高度経済成長期には不動産を持っているだけで資産価値が上がっていった時もあったんだよ。ところが今では、将来、相続する際などに、相続人にとって重い負担となる場合もあるんだよ。しかも、購入したときから、建物は経年劣化し価値は減少していく。住宅ローンを長い期間で組んで 自身が居住するマイホームを購入することも多い中、長い目で市場価値というものをじっくり考えていくのであればマイホームというものも居住して使用しながら建物の価値は減少するものの土地の価値自体を考えていくならば長期投資をしているということと同じ考え方になってくるんだよ。もちろん戸建やマンションなど、物件の特性によってそれぞれ異なるところもあるんだけれどもね。 |
でも、博士!マイホームを長期投資だなんて考えている人ってどれくらいいるんだろう? |
だって考えてごらんよ・・・入口があったら出口もあるんだよ。みんな購入する時(入口)はやっと購入できた・・と喜んでいるんだろうけれども、5年後10年後に売却したらどうなるのだろう?とか相続したらどうなるのだろう?などと最初から着地点(出口)をイメージしながら実際にみんなが購入できているのかどうか?ということなんだよね。 |
いや、あの~でも・・そんなこと言ったってそんな先のことまで誰もわかんないよ。 |
世間ではよくマイホームに関して、持つべきか、持たざるべきかが話題になるんだが、自分のものなら安心、老後に住むところがないと困るからなど、理由はいろいろあって購入する場合も多い。しかし木造住宅は22年もすれば建物価値がゼロに近くなる。だからマイホームとはいえ本来その時の市場価値というものが土地、建物一体どうなっているのか?を考えていく必要があるわけなんだ。 |
それだったら最初に購入するときから物件を投資用として考えれば良いのではないの? |
どういう目的で購入するのかということは、大切なところなんだよ。しかし最初から投資用の物件とマイホームとでは借入する場合には金利も違うわけだし、投資用とちがってマイホームにおいては、本人が居住するからこそ、様々な点で、優遇されている部分も多いんだよ。 |
ではこれからはその所有している不動産を長く持ち続けていくことが、本当に良いのかどうか?などや将来は売却することなども検討している場合や、長く持ち続けたいのだけれども有効活用はあるのだろうか?などを宅建業者などに相談してみたりするのも良いのかもしれないね。 |
国土交通省でも不動産投資市場の活性化を通じ、国民生活の向上と我が国経済の発展を図るため、不動産投資市場の持続的な成長について取り組むべき課題や施策等について検討を行うことを目的としてアクションプランが協議されている様なんだよ。 |
なるほど。世の中もいろいろと変化してきているんだね。 |
もしわからないことや不安に思うようなことがあれば、購入前に相談を受けてみたり、購入後においても、大阪宅建協会をはじめとする相談所などで、アドバイスなどを聞いてみると良いよ。 |
ライター 西本 淳一(北摂支部会員)