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「告知書と付帯設備表」

2022年9月15日 category:

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ねえ博士、Aさんがお家を売ることになって、不動産会社の人から「物件状況確認書(告知書)」と「付帯設備表」って紙を渡されたけど、これは何の書類?
「物件状況確認書(告知書)」はそのタイトルとおり、不動産の状況を告げる書類で、「付帯設備表」もそのタイトルとおり、不動産に付いている設備を表す書類だよ。
へーそうなんだ。
この書類を、売却依頼した不動産会社(以下「元付業者」といいます)に書いて渡すことで、不動産の「価格」が決まるんだよ。
え!そうなの!?
不動産を売るときって、どこかの不動産会社に依頼するでしょ?
そうだね。Aさんが何件かに相談していたよ。
そのときに、いくらで売れるか不動産会社は「査定」をするんだよ。
その「さてい」ってなに?
おおまかな「値段」の根拠となる資料だね。でもその「値段」は場所や大きさ、築年数などで算出したもので、その不動産の「価格」とは違うんだ。
ふーん...(「ねだん」とか「かかく」とか...違いがよくわからないや。。。)
この「査定」を参考にして、売主は「元付業者」を決めるんだ。その元付業者に「物件状況確認書(告知書)」と「付帯設備表」を提出し、その内容を元付業者が確認をして、「売出価格」を決めるんだ。
へー...(「もとづけぎょうしゃ」とか「うりだしかかく」とか...ぼくには難しいよ。。。)
「売出価格」を決める要素は、署官庁調査や現地調査など他にもいろいろあるけど、この物件状況確認書(告知書)」と「付帯設備表」は非常に重要な資料なんだよ。
(なんだかよくわからないけど...)とにかく、お家を売るためには大事なものなんだね。
そうだよ。その「売出価格」から買主といろいろ条件や値段交渉などがあって売買「価格」が決まるんだ。
「うりだしかかく」と実際の「かかく」は違うことが多いんだね。
売主はできるだけ高く売りたいし、買主はできるだけ安く買いたいよね。特に関西の商慣習で値段交渉はよくあることだしね(笑)
でも、以前お家を売るときは、その「物件状況確認書(告知書)」と「付帯設備表」って紙は、「ばいばいけいやく」のときに書いていたような気がするよ。
それはよくないね...例えば、現在雨漏りがある状態と、売主が雨漏りを修理した状態では、買ったあとにかかる費用が違うよね。雨漏りがある状態だと、買主は雨漏りを修理する費用分を引いた価格で買いたいと思うよね。
そう思うのが普通だよね。
売買契約のときに売主から『現在雨漏りがある』と言われたら、買主が『それならこの「価格」で買わない!』って言ったらどうなると思う?
「ばいばいけいやく」ができないね・・・
その可能性は非常に高いね。売買契約を締結するにしても、改めて条件や「価格」の話し合いが必要になるよね。事前に「物件状況確認書(告知書)」と「付帯設備表」を元付業者に提示していれば、条件や「価格」に盛り込まれるから、それが原因でトラブルにはならないよね。
じゃあ、この「物件状況確認書(告知書)」と「付帯設備表」はいつ書けばいいの?
元付業者と「媒介契約」を締結するときに、元付業者に説明を受けて記入するのがいいよ。
「ばいばいけいやく」と「ばいかいけいやく」って言葉が似ていて間違えそうだけど...「ばいかいけいやく」のときだね! Aさんに言っておくよ。
遅くても「媒介契約」締結時に「物件状況確認書(告知書)」と「付帯設備表」の提出依頼のない元付業者はトラブルになる可能性が大きいと思うので、博士としてはおすすめできないな。
わかった!不動産会社を選ぶポイントだね!

 

「査定」を依頼したときに提示してほしいって不動産会社もいるよ。そっちのほうがなおいいね。
ところで博士、この「物件状況確認書(告知書)」と「付帯設備表」って書くところが多くて大変なんだけれど・・・てきとーに書いていい?
だめだよ!ちゃんと記入しないと!さっきも言ったけど「価格」に係わる重要な資料なんだから・・・
ちゃんと書かないとどうなるの?

 

以前にも話した「契約不適合責任」(2021年12月10日UP Q&A参照)を負うことになるね。
じゃあ大丈夫だよ、博士。『売主は契約不適合責任について、一切免責とする』って条件になってるから!
それでもダメだよ!民法第572条に『(契約不適合)責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実(中略)その責任を免れることができない。』って条文があるよ。「売主の契約不適合責任を一切免責する」って書いていても、知っていて告げなかったことは責任を負うことになるんだよ。
え?そうなんだ!!気をつけるよ・・・
「物件状況確認書(告知書)」と「付帯設備表」は記載する部分がたくさんあるので大変だけど、できるだけ正確に記入するようにしてね。わからないところは、元付業者に確認して記入してね。
博士、書くときはどんなことに気をつければいいの?
そうだね。もし、自分が買主だとして「知っていたらこの価格で買わない」と思うようなことは記載することを心がけることだね。
例えばどんなこと。

 

さっきも言った「雨漏り」もそうだけど、例えば『ガス給湯器の調子が悪い』ことを伝えないとか。もしガス給湯器を交換することになったら結構な金額になるだろ?
今住んでいないと、ガスは止めているから「ガス給湯器」がちゃんと動くか確認できないもんね。
他の設備は内覧のときに動作確認できるけど、特にガス給湯器はガスを閉栓していると動作確認できないからね。一番トラブルになる事例だよ。
わかった!Aさんにちゃんと書くように言っておくよ。
不動産は大きな金額が動くものだから、売主も買主もお互い真摯な対応を心がけるようにしてね。
ありがとう、博士。今回も勉強になったなぁ。
わからないことがあったら「不動産無料相談」もあるからお気軽に相談してね。

 

 

 

 ライター:研修インストラクター 植田 亮一(なにわ阪南支部)